2008年4月20日日曜日

ボルネオのbirding guide 1: Wang Kong

昼なお暗き熱帯の原生林が残るDanum Valleyで知る人ぞ知るbirding guideと言えば、Wang Kong(ワンコン)を除いて他にいまい。

Danum Valley Rainforest Lodgeはガイド付きの宿泊施設で、それなりに動植物の知識のあるガイドがつくのだが、樹高70mのフタバガキの樹海が続くDanum Valleyで一見さんが満足に見たい鳥を見るのは、ほぼ不可能。

また、中途半端なガイドであれば、3食付とはいえ、一泊2万円以上もするBorneo Rainforest Lodgeに泊まってのバードウォッチングは満足いくものにはならない。

そこで登場するのがWang Kongである。

彼はBorneo Rainforest Lodge(以下、BRL)のスタッフではないため、BRLに予約を入れても、彼にガイドを頼むことは出来ない。

彼にbirding guideを頼むには、親会社のBorneo Nature Toursに名指しで指名を入れなくてはならない。

では、そこまでする価値があるのか?

もし、ヤイロチョウ類を始めとする、ジャングルの手ごわい連中をご覧になりたければ、ぜひぜひオススメしたい。

Wang Kongは汗臭いし、タバコ臭いし、無愛想。おまけに、鳥を探し始めると、異常なほど神経質になるため、ガサゴソ足音を立てるとエラく嫌な顔をする。鳥を見つけても、"here!"とか、"there"と言うだけで、見えなければ、「なんで見えないんだ」と罵倒される。

でも、彼なしでDanum Valleyのバードウォッチングは考えられない。

一体どこに目がついているんだろう、彼の眼は赤外線センサーでもついているのかと思うほど、暗い林床でも15mも20mも先の鳥を見つける。彼はもともとボルネオの森の中に住む民族の出身である。ヒゲイノシシなどは「獲って食っていた」というから、バードウォッチャーの眼ではなく、ハンターの眼なのだろう。

Giant Pitta(オニヤイロチョウ)は彼は何回も「いる!、あそこだ!」と叫んでいるのに、結局妻が飛ぶところを見ただけで、私は見られなかった。しかし、どうやったって、あれは分からんぞ・・・。

別に文明の利器を使ってplay backをしないのに、口笛だけでCinnamon-rumped Trogon(ズグロキヌバネドリ), Red-naped Trogon(アカエリキヌバネドリ), Bornean Bristlehead(ブタゲモズ), Banded Kingfisher(カザリショウビン), Blue-headed Pitta(ズアオヤイロチョウ), Large-billed Blue Flycatcher(クロアゴヒメアオヒタキ)等を呼び寄せる。

あれで愛想が良ければ、天下一品なんだが・・・。

  • birding guideとしての経験年数: 不明。10年以上はやっていると思われる
  • ガイドをしている地域: ボルネオ島のDanum ValleyとTabin
  • 使用言語: 英語、マレー語
    ガイド料: BRLの宿泊料にいくらか余分に支払う程度
  • ホームページ: http://www.borneonaturetours.com/ (Borneo Nature Toursのホームページ)

Wang Kongにbirding guideを頼んだDanum Valleyの探鳥記はこちら

http://bluebonnet0712.hp.infoseek.co.jp/danumvalley4jp.htm

http://bluebonnet0712.hp.infoseek.co.jp/danumvalley5jp.htm

0 件のコメント: